S.T.2「愛と平和のエネルギーを沖縄から世界へ」斎藤忠光コンサート


1992年11月22日、23日の両日、沖縄県糸満市の沖縄平和祈念堂と、平和祈念公園にてS.T.2「愛と平和のエネルギーを沖縄から世界へ」斎藤忠光コンサートを全国300人のボランティアが組織するS.T.実行委員会が運営して開催。
コンサートの舞台の、平和をイメージした球のポールは沖縄市が永久保存して下さることになり、今なお沖縄の地に記念として残っております。
参加者5,000人。国王、大統領等の国家元首、首相、大使、知事、市長、著名な経営学者他、29カ国から150通の賛同のメッセージが寄せられ、 世界的な反響を呼ぶ。


  • 出演:いだきしん(斎藤忠光)
  • 日時:1992年11月22日(沖縄平和祈念堂)
     11月23日(平和祈念公園)
  • 主催:S.T.2 実行委員会/実行委員長:高麗恵子
S.T.2 「愛と平和」のエネルギーを沖縄から世界へ 斎藤忠光コンサート 主旨書

S.T.2 愛と平和のエネルギーを沖縄から世界へ 企画主旨


 人類の歴史は「戦争の歴史」である、といいきっていいほど、戦争を繰り返し、傷つけあい、取り返しのつかない禍根を残してきました。
 過去の出来事は過去で完了、解消することなく現代生きる一人一人の生命に宿り、生涯を決定づけ、何百年、何千年にもわたって影響しつづけていることは、歴史の教えるところです。今日までのあり方が明日からを決めてしまっている、といっていいでしょう。
 学生時代から社会学、社会福祉学を学び、研究、実践してきた斎藤忠光氏は、36才になって突然、それまで全く弾くことができなかったピアノを即興で弾きはじめました。何故かというと、人の生命に宿ってしまった消すことのできない「歴史」は、斎藤忠光氏の肉体に同様に反応し、交流します。反応し、交流している状態を「音」で表現することによって、一人一人が自分の力で解決、創造していく新たなエネルギーが自然に生み出されていくことが分かったからです。
 土地の持つ歴史・風土がそこに住む人々の感受性に強く影響します。どのような時もあきらめずに平和を願いつづけ、行動してきた「沖縄のこころ」は、二度と戦争のない平和な新しい時代のエネルギーになることを確信いたします。
 このような「沖縄のこころ」は、世界中の平和を願い、実現しようとしている「こころ」と交流し、ひとつになることによって確実に実現できます。
 今回の企画は沖縄の土地と人々の生命に宿る歴史を、即興で斎藤忠光氏のオルガンとシンセサイザーによって演奏されます。準備期間中、当実行委員会は、『「愛と平和」のエネルギーを沖縄から世界へ』を可能な限り全世界へメッセージとして発信し、世界各国の歴史の解放のスタートになる国際的イベントにします。

ユージン・A・サーナン船長(アポロ17号司令官)からのメッセージ


沖縄におられる皆様にご挨拶申し上げます。
 アポロ17号で月へ旅した時に、この大宇宙の中で感じた「平和」に対する気持ちを皆様と分かちあうことができ、大変光栄です。
 月から振り返って地球を眺めた時のことは、生涯忘れ得ぬ瞬間となりました。 我々の地球は、無限に広がる闇に囲まれた宝石のようでした。 多くの輝かしい宝石が小さいものであるように、25万マイル彼方から畏敬の念を感じつつ、じっと見つめ立っていた時に見た地球は、宝石のように小さく見えました。
 崇高な存在無くしては、全てのものがかくも正確なタイミングで、互いに調和を保ちつつ動いている事などありえないでしょう。 すなわち、宇宙の創造主です。 もし月の上で、今日の世界に生きる人間一人一人の傍らに立つ機会があったなら、彼らは即座に私と同じ結論に到達するでしょう。
 たった一度見るだけで、北極から南極まで、そして全ての大陸全体をみることができるのです。 大西洋の深遠なブルーから、雪の白さと雲がほどんどを占めている大陸群、そしてカリブの抜けるような青さは一望できます。オーストラリア、アジア、そしてヨーロッパ全土が視界に入れば、その国がどこで始まって、どこで終るのかなど誰も言えないのです。 「境界もなく、戦いもなく、また恐れもない世界を見たのです。」-これこそ調和の保たれた平和な世界。
 人類の今世紀最後の足跡を残したアポロ17号の20周年記念に際し、私の「平和」を願う気持ちを皆様に送ります。