いだきしんイランコンサート「熱誠」


2002年、イラン建国記念音楽祭にてのコンサート。
私の人生が変わった、忘れられないコンサートです。人生は一度なのに、何度も生まれ変われるこの人生に心より感謝しました。コンサート後のテヘランの街の光景は今も忘れられません。コンサート前の自分ではなく、生まれ変わった新たな自分に喜び、戸惑い、これからはじまる人生、何が起きるのか胸がときめき、希望で一杯でした。
イランコンサートの聴衆は、神を見る様に一音一音深く聴き入り、共にいてくれたのです。神の道を通り抜けた時、人の苦しみ、痛みを受け、犠牲になることは終わるとのメッセージに涙し、今でもCDにてその瞬間の音を聞くと、涙が流れます。感受性の良い人や美しい生命が犠牲になる社会の仕組みは、生命賭け変えたいと、聞く度、涙しながらも力が沸々と生まれます。今は、毎夜眠りにつく時、朝一番に聞いている大好きなCDです。

高麗恵子


  • 出演:いだきしん
  • 日時:2002年2月6日 ワクダットホール
    2002年2月8日 アラスパラル文化センター
いだきしんメッセージ 「熱誠」

 イラン建国記念 音楽祭(文明間の対話)に、お招き頂きまして、衷心より感謝致します。
 私の演奏する音楽は、人々と私の体内、その場、空間との交流によって生まれます。あらかじめ ある決められたフレーズや、予想した状態で演奏されることはありません。その時、その場で私の体内と交流、変化し溶け合う内面のエネルギーを即興で演奏致します。内面をありのままに受け入れ表現される時、更に深く広い内面に飛躍します。体内の知性への飛躍と言えます。
 生きる上で大事なことは、人によって違っているようにみえても、自分が意識するよりもずっと近くにあります。例えば、幸福、永遠性、人間的徳等も、この身体内にあります。
 幸福も、永遠性も、人間的徳も、そのまま何ものに犯されずありのままに表現されてはじめて貴く、力強い。
 生きる上で大事な内面の豊かな出会い、演奏の機会に重ねて感謝致します。

いだきしん